mysql:12487
From: zen kishimoto <zen kishimoto <zen@xxxxxxxxxx>>
Date: Fri, 18 Nov 2005 14:38:45 -0800
Subject: [mysql 12487] 独占インタビュー: Monty Wideniusのインタビュー
この記事では5.0の位置づけや将来 の機能など興味のある情報が載っています。 岸本 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー http://www.linux-mag.com/features/monty.html 独占インタビュー: Monty Wideniusのインタビュー Martin Streicher 著 2005年11月11日 Linux Magazine: 5.xのリリースでMySQL AB はOracle やDB2のような製品と競合するのですか、ニッチを狙って 他のデータベースの解と補完関係を持つ積もりですか? 競合はMySQL 5をどう見るでしょうか? 補完関係か?競合か? Monty Widenius: MySQLは当初限られた機能でデータウエアハウス とウエブの分野で現実的な問題を解決するためにデザイン されました。主な要求は性能、安定性と使い勝手の よさでした。これはMySQLがうまく動作しないと私自身が バッチのジョブが終わるのを長く待たなければならないか バグの修理で夜遅くまで起きていなければならなかったこと によります。 徐々に、カスタマーやユーザからのリクエストを得て 機能を追加してきました。しかし、上の価値は絶対 に犠牲にしませんでした。(結局のところ、 サポートの大部分は私がまだ引き受けており、問題 が少なければ少ないだけ、もっと睡眠時間が取れます。) 当初からジェネラル・パーパスのデータベースを開発するのが 夢でした。が、ユーザとの活発なコミューにケーション に基づき実際のニーズに答えることが 大切だと思っています。 MySQL 5.0がリリースされてパワーユーザからのリクエストに 答えました。現在は多くのデータベースのアプリに とっては「十分な」位置にいます。ですが、他のデータベースは 我々にない機能があります。他のデータベースに対しては 補完関係です。しかし、他のデータベースが必要でないような、 またライセンス費が問題になるようなそれぞれのプロジェクトでは競合します。 Linux Magazine: 前のインタビューの際は (http://www.linux-mag.com/content/view/1388/2209/), Oracle データベースは機能が多すぎると言いました。例に 引いたのはMicrosoftの Wordでしたね。しかし、こういった データベースにあってMySQLになくて、必要なものって なんでしょうか? Monty Widenius: OracleはMySQLよりももっと多くの 性能を表示する機能があります。(それで異なった 負荷に対して調整しやすいのです。). MySQLでも こういった機能を追加・補強したいと思っています。パワー ユーザが同様なことを出来るためです。パティションも 他のデータベースにあって良い機能だと思います。現在 この機能を開発中です。(最初の版は5.1で出ると思います) コンフリクト回避の解と他のデータベースへのfederatedテーブル 付きの高度なリプリケーションも視野に入っています。そして もちらん、更に速くしようと思っています。 Linux Magazine: MySQLのエンドユーザが第5版にマイグレートする際 に直面する問題を3−5挙げてください。 Monty Widenius: MySQL 5.0 をバックワード・コンパチで できるだけしました。しかし、 ANSI標準の問題を解決 する際、幾人かのエンドユーザに問題を引き起こしてしまいました。 大抵の場合前のアプリを取り出して、5.0をスタートすれば 「何時ものように動く」はずです。しかし、ここに2つばかり の例外があります。それは: * type/ characterのセットの2つのフィールドのソーティング の順序を変更する必要がありました。 これを回避するか 発見するには、前の版のMySQLのデータをダンプして5.0で リストアするか、5.0の使用前にCHECK TABLE+RESTORE TABLE を前のテーブルに適用することです。JIONでブレース を使用するときのjoinの順番は変更されてこれはANSI標準 に従います。(以前は何時も、左から右でした。)この 変更は前からのユーザを混乱させるかも知れません。 一般的に言って、マニュアルの5.0へのアップグレードの 章を読めば、問題ないでしょう。 * 5.0へアップグレードする際のもう1つの問題はどの 機能を使ってアプリを書くかを決定することです。5.0には 多種の機能があるので大きな問題です。 Linux Magazine: 前のインタビューの際、一番エキサイティング な機能の1つはstored procedureのスクリプト言語の サポートだと言いましたね。例えば開発者がANSI SQLの代わり にstored procedureをPHPで書くことができる。これはどう なっていますか。 Monty Widenius: 5.0では殆ど完璧な標準 ANSI SQL言語を 実装しています。それで、ストレッジ・プロシージャ 用にどの言語ともリンクさせるAPIの開発に時間がありません でした。ANSI SQL 言語が実装された今、他の言語用 のAPIの開発に手が回ります。多分5.2くらいに これが提供できるのではないかと思っています。 Linux Magazine: MySQL 更に簡単に展開できるようにとは 考えていますか?それはもう1つのゴールだと言いましたね。 常にそれをゴールとして考えるのは良いことだと思いますが。 Monty Widenius: Windows インストレーション用のスクリプトを 改善しました。Instance Managerを開発して、リモートの サーバーを簡単にスタートしたり、ストップできるようにしました。 Windows でもLinux 上で多分15秒以内にインストールできます。 そんなに悪くないでしょう。将来はMySQL connectorやGUI のツールの一部も同じインストールのパッケージに追加したい と思っています。 Linux Magazine: 貢献されたコードがどうやってMySQLのソースコードに 組み込まれるのかの流れを教えて貰えませんか。 Monty Widenius: コードの貢献は内部で開発されるコード と同様な扱いを受けます。それぞれの貢献を個別に 審査します。そして内部のコードと同じレベル(品質、バグ、 コーディングのスタイルなど)に達するまでは使用しません。 ある場合には貢献をしてくれる人にこれをお願いすることも あります。しかし、本当に絶対重要な部分に関しては 我々自身でやります。この際貢献する人にはMySQLに 「共有」コピーライトを提供してもらいます。 (われわれ が好きに使用できるということです。また貢献する 人も同様です。)FSFのやり方に良く似ています。 通常貢献する前に開発者はinternals@xxxxxxxxxxのメイルリスト を良くフォローします。ここでは私達は貢献しようとする 人たちに様々な情報を提供しています。コードを提供しようと 思う人達の理由は(他のオープンソースに関しても同様でしょうが) なまけものだからです。MySQLのコードでクラッシュが起こる のは自分で修理したいが、このフィックスをこれからの MySQLの版につぎ込むのはめんどくさいです。パッチを MySQLに渡してしまえば、これからのMySQLの配布に 含まれて便利です。または単にMySQLやそのユーザを助けたい からです。 Linux Magazine: Innobaseの買収に関しては大きな反響がありました。この件 に関して読者にInnobaseのサポートをどうするのか説明して貰えませんか。 Monty Widenius: InnoDBにサポートは以前と変わりません。 Heikki, Markoとその他のInnobase の人々から以前のようにサードレベルのサポート を受けます。また、InnoDBの困難な問題は我々でもサポートできる ようにもっと力を入れます。InnoDB はオープンソースでGPLで配布されて いるので、MySQLのオープンソースのユーザはしばらくの間は 以前のようにInnoDBを使用できます。 Linux Magazine: MySQLのリミットへ迫るような例を教えて貰えませんか? Monty Widenius: ペタバイトを扱う例を数件知っています。 「テラバイトの1000倍またはギガバイトの百万倍」 1秒間に数千のトランザクションがある環境に使われている ものもあります。単一のMySQL サーバーの場合もあれば リプリケーションやクラスターの場合もあります。 MySQLのウエブサイトには多くの例が挙がっています。多くは 24/7のオペレーションがサポートされているもので、例を 上げればGoogle, Yahoo, Sabre, Cox Communications, やSanger Instituteなどです。 MySQL 5.0ではWalldorfにあるSAPのインテグレーション・チーム のテストに応じて多くの変更を行いました。ここでは MySQLのベンチマークと負荷テストを行い極限まで 追求しました。シンタクス、コードの複雑さ、同時ユーザの数、 トランザクションの数、データベースのサイズ。知る限り全て のテストにパスしています。 Linux Magazine: MySQLデータベースの最適化はマジックのように見えます。 データベースをインターアクティブに調整できるツールを ツールを作る予定はありますか。 Monty Widenius: これは将来のMySQL Networkに組み込みたいと思って います。もっとサービス主体にしたいと思っています。 こういったものはコマーシャルのカスタマー向けです。 クラシックのGUIツールは既に多くのモニタリングを提供しています。 コマーシャル用にはルールを明確にしてこの「マジック」と仰っている 部分を自動化したいと思っています。MySQL Networkを改善して それなしではDBAが仕事が出来ないレベルまで引き上げたと思っています。 サーバー側では統計的な情報を収集できるようにしたいと思っています。 それがあればサーバーの状態をよりよく把握できます。 Linux Magazine: 次の版はなんですか? 5.1? 6.0? Monty Widenius: 今ギリシャのアテネにおり、MySQLの開発 チームのリーダーと話をしています。パーティショニングとか もっとストレッジエンジンを追加とか(5.0では2つ追加しました。) ストレッジエンジンのプラグ化の改善とか、性能強化とか を見ています。また、行ベースのリプリケーション、subquery の高速化、データもオーディット、MySQL Clusterをもっと 一般的に使用できるようになども見ています。ところで パティショニングとかClusterの改善などはすでに アルファレベルに達しています。5.1の後は多分5.2になるでしょう。 Martin Streicherは Linux Magazineの Editor-in-Chief。 Monty Widenius はMySQL ABの共同創始者でCTO -- Zen Kishimoto www.ipdevices.com IP Devices, Inc. zen@xxxxxxxxxx 2175 De La Cruz Blvd., Suite 10 (408) 567-9391 Santa Clara, CA 95050 (801) 720-8847 (FAX)